東京ちんも日記

生。社会。すべてが、てんこ。

武蔵小杉のタワーマンション

夜、武蔵小杉のタワーマンションに泊めてもらった。渋谷から東横線で神奈川方面へ南下して多摩川を渡り、20分ほどかかった。
駅を降りると何本ものタワーマンションが林立しており、その上、まだ工事中のものさえあった。ぼくが泊まったマンションは60階近くあった。部屋に着くまでに、建物のエントランスと、エレベーターホールの入口と、居住階に入るときとで、三度カードキーの認証が必要だった。エレベーター内のボタンの上には警備会社のステッカーが貼られていた。
部屋のベランダからは渋谷や新宿の高層ビルの灯りまで眺めることができた。それらの足元から、まるでカーペットを敷いたみたいに街の光がどこまでも広がっていた。飛行機から地上を見下ろすような眺めだった。
ゆるやかにうねる多摩川が、渋谷へ続く東横線の線路を横切っていた。眺望はどこまでも続いていたのに、暗闇らしい暗闇は多摩川しかなかった。それはぼくと彼岸とを強い意思で分断していた。東京の街で起こるあらゆる出来事や人々の暮らしや政治やビジネスがまったくの人ごとのように思われた。