東京ちんも日記

生。社会。すべてが、てんこ。

仕事に要求される注意力のレベルが、高すぎて、つらい

仕事に要求される注意力のレベルが、高すぎて、つらい。
社内で働いているだけでも、周りの社員に声をかける時には、気を使わなければならない。同僚が気の合う人間ばかりならばそう大きな問題はないのだろうけど、話しかけるのにさえ細心の注意が必要となるような、厳しい上司だっている。また、普段は仲が悪くない同期であっても、機嫌の悪い時や、話をする間も惜しむほどに、忙しい時もあるのに、どうしても、話しかけなければならない仕事が、できたりする。そんな時、ぼくはどうしようもないくらい、つらい思いをする。
社外との連絡は、もっと辛い。メールを送る時など、送り先に間違いがないか確認して、タイトルを書いて、本文を書かなくてはならない。文章に、誤字脱字は許されない。100字ほどの文面であっても、まともに仕上げるには、かなりの神経を使う。「お世話になります」「申し訳ございません」などの定型的な文章が、テンプレの使い回しに見えないように、少し表現を変えてみるなど、工夫しなければならない。伝えたい内容が入り組んでいて、量も多かったりするのに、できるだけ簡潔に書き、見やすく改行をしなければならない。いやそもそも、内容そのものを精査するのに、頭を使う。そしてメールだけでなく、電話なども駆使して、ぼくは営業マンなので、受注にまで持っていかなければならないが、メールを送ったあとで、どんなタイミングで電話をして、電話口でメールを確認してもらい、どんな売り出し言葉を並べるのか、あらかじめ考えておかなくてはならない。電話口で話すときは、相手が忙しいのかどうか瞬時に判断し、話し方を変えなければならない。仕事がたまっているときに、営業などして、嫌がられたりしては、終わりである。相手が電話にでた瞬間に、空気を察し、要件をごく手短に伝えるべきか、雑談なども交えながら緊張を解きほぐしつつ売り込んでいくべきか、判断しなければならない。電話を持つ手に汗がにじむほど、ぼくの神経は、高ぶり、疲れる。また、取引先に、営業に出向く際には、資料を準備し、地図を確認し、名刺を忘れず携帯し、身だしなみを整え、決して遅刻がないようにオフィスを出る時間を計算し、初めての道を間違いがないように進み、そうしてようやく、担当者に会うことができる。対面で会うときは、電話で話すのとは、また別の神経の使い方が必要になる。ぼくの視線、表情、身振り手振り、座り方、お茶の飲み方、そして話すスピードやトーン、しゃべり方、すべてに気を配り、商談をまとめなければならない。口に出したいセールス文句は頭の中にインプットしているが、それをストレートを口に出して、話がまとまる相手は、ほとんどいない。天気の話に始まり、あらゆる事柄にわたる雑談を、気持ちよく話ができるように、テンポを合わせ、話の道筋を見失わないように、時には外れてしまった道筋を探し当て、多少無理にでも、自然を装って戻し、綱をわたるように全神経を集中させて、進めなければならない。それでも、うまくいくことはまれである。やりたいことはひとつ、商談をまとめることだが、相手のタイプは千差万別で、先に要件を伝えた方がいい場合もあれば、ともかく雑談に終始して、最後に手短に売り込んだ方がいい場合もあるし、熱っぽく喋ったほうがよければ、落ち着いて資料を確認しながら説明した方がいい場合もある。それらをすべて、取引先の会議室で瞬時に判断を下しながら、止むことなく、進行させなければならない。どっと、疲れてしまう。
これらに加えて辛いのが、パソコンでの作業である。一口に作業といっても、いろいろある。エクセルやワードやパワーポイントでも文書や資料の作成もあれば、メーラーの不調をなおさなければいけない時もあるし、ネットの接続がおかしいときもある。対処方法は、ひとつひとつ、調べていかなければならない。エクセルひとつとっても、まっとうに使える資料を作成するには、表レイアウトの設定や、数式の使い方や、罫線やフォントサイズなど、無数の細かな調整を積み重ねていかなければならない。ひとつの調整をするのにも、わざわざそのやり方を調べなければならないこともある。おまけにエクセルのバージョンが変わってしまった時などは、どこをどうすればやりたい調整ができるのか、わざわざ調べなおさなければならない。ひとつひとつの調整で生まれる変化は微細なものだが、それらのどれかひとつが欠けただけでも、目指すべき資料から、かけ離れたものになってしまうため、少しも気を抜くことなく、一歩一歩着実に、進行しなければならない。その上、目指すべき資料の完成系は、ときおりバージョンアップされるため、知っておくべきことと、作業時間と、神経の疲れは、どこまでも増えていく一方である。これと同様のことが、エクセルだけでなく、ワードにも、パワーポイントにも起こるので、それらに追いついていくだけで、莫大な労力がかかり、神経が、すり減り続ける。おまけに、ワード、エクセル、パワーポイントというのは、代表的な例をあげただけで、その他にも、業務関連の無数のシステムの操作ひとつひとつに、これらと同様に、神経が、すり潰されていく。
これらの他にも、辛く、神経をすり減らすことは、まだある。新入社員や派遣写真やアルバイトへの接し方もそうだし、デスク周りの印刷資料の整理もそうだし、退社してゆく社員の送別会もそうだし、シャツにスーツに靴にネクタイなど、仕事時の服装もそうだ。ぼくの神経は、くたくたになり、のびきってしまって、もう二度と元には戻らない。