会社に申し訳ない
がんばろうと思っても、限界が、ある。いつの間にか、 年をとり、体が、言うことを、聞かなくなる。好きな仕事だと、思っていても、いつの間にか、そのことを、忘れてしまう。
ぼくの力が、ぼくの手から、砂粒のように、するすると、流れおちてしまう。二度と、とりもどすことはできない。ぼくは、それを眺めているだけだ。どうしてこんなことになってしまったのか、よくわからない。ただ、ぼくはそれを見つめることしかできない。
時計の針を戻すようなことを、やろうとしていると、思うときがある。若さは、力は、意欲は、失われていくばかり、なのに、もっともっと多くの時間を、仕事を、意欲をと、求められ続ける。
死。死があるということ、衰えていくということが、ずっと、無視されている。
ぼくが世話になった人たちが、ぼくに、もっと力を、求めている。それがつらい。