東京ちんこ日記

生。社会。すべてが、ちんこ。

うつ病記念日

人生に、新しい、記念日が、増えた。

最初のそれは、高校時代に、初めて、ファッション雑誌を買った日。

次のそれは、初めて、東京での暮らしを始めた日。

それらに新しく加わったのは、初めて、うつ病と診断された日。

しかし、ぼくは、自分が本当にうつ病なものか、よく、わかってはいない。たしかに、うつ病らしくはあるが、そこまででは、ないのではないか、という気持ちにも、1日の半分くらいは、なっている。

会社に、行けなくなった。朝起きても、会社に、行けない。ぎりぎりと苦しんで、欠勤を選択するというよりは、自然と、無理だな、と、思った。眠れない日が、続いていて、心臓は、時を問わず、動悸していた。それで、会社を、休んだ。

先生にもらった薬を飲むと、夜、寝れるようになった。しかし、食事のたびに飲む薬のせいか、なんだか、日中に眠気がでてくるようになった。体は、少し、おだやかになった。

やることが、なかった。それで、今まで捨てようと思って迷っていた本や鞄やCDを、捨てた。途中で、部屋にいるのが嫌になり、外にでた。でも、行きたい場所は思いつかなかった。駅の改札の前で、15分ほど考えて、ひとまず、池袋への電車に乗った。

池袋の西口を出ると、立教大学へ向かう大通りがある。夕暮れが近かった。ぼくはアルバート・アイラーのアルバムを聞きながら、その通りを、西へ歩いていった。