2015-01-01から1年間の記事一覧
東京駅で新幹線に乗った。車両は山手線よりも高い高架の上を走った。有楽町や新橋、汐留に、気が狂っているような外観の高層ビルが立ち並んでいるのがよく見えた。たまたま車内販売がやってきた。弁当を買っていなかったので、カツサンドとお茶を買い、簡単…
ここ数ヶ月、〈健康で文化的な最低限の生活〉というものを1日たりとも過ごせていない。平日は4時間を超える残業が常だし、休日の半分以上は仕事で潰れている。たまの休みも寝て過ごしたりするし、体調がすぐれず、また、仕事のことが頭の片隅に常にあり緊張…
体が、もたない。ここ2ヶ月くらい、ずっと働きづめだった。休日もなければ、もちろん定時で帰れる日もなく、毎日、5時間ほどのサービス残業をして、夜の食事は、自炊する体力が残っていないし、まともな店も開いていないので、毎晩、すき家で済ませていた。…
毎日4時間以上サービス残業して、その上、毎週、休日出勤していると、判断力が鈍り、仕事のクオリティーが、下がってしまう。そうすると、なんとか仕事を終わらせても、不備が見つかることが多く、他の社員の前で詰められたり、フォローのための新しい仕事を…
仕事の量が、多すぎる。営業もそうだし、資料作成の依頼が多すぎる。その上、定時内では、後輩への仕事の指示や、相談などもあり、少しも、自分の仕事が、進まない。本来の自分の仕事である営業を進めたいが、その時間が資料作成で潰れてしまう上に、大事な…
毎日4時間以上残業していて、そんな生活が7年も8年も続くと、頭がおかしくなってくる。本を読んだり音楽を聞いたりといった自分がやりたいことができないどころか、休息の時間すら足りず、ただただ疲弊していくばかりである。仕事以外の要素が、人生から消え…
ぼくのような人間には、死ぬほど働かなくては、年収を、順調に、増やすことは難しいだろう。あまり、希望がもてない。フリーター期間があったりする人間が、多少なりとも人間的な生活を送りながら、かつ、年収を増やしていけるとは、思えない。そんな人間は…
会社では、なんとかして、売り上げを立てなければならないが、そのための、労働量も、やる気も、全然、追いつかない。売り上げのノルマは、毎年、1.5倍以上に、どんどん増えているが、ついていくのが、難しい。がんばって働いても、働ける時間には限界がある…
「私のこと、都合のいい女だと、思ってる?」 彼女は言った。ぼくたちは地下鉄日比谷線の神谷町駅から地上に出て、日比谷通りを虎ノ門方面へ向けて歩いていた。ぼくたちは不幸にも8月いっぱいでの取り壊しが決定されたホテル・オォクラ(ホテル・オークラ)…
一年を通じて、忙しくなかったことが、ほとんど、ない。今日こそは、早めに帰ろうと決意していたが、オフィスを出たのは、九時を、過ぎていた。社会人になって間もないころは、朝八時か夜九時まで働くということが、とても辛く、会社を出たあとで、気が狂い…
その日、ぼくはブルックス・ブラザァズ社のとても素敵なスゥツを着ていた。それは一見しただけでは取り立てて特徴のない、ノッチド・ラペルのなんの変哲もないスゥツだった。おそらく普通の女の子であれば、路傍のセイタカアワダチソウ適度にすら気にとめな…
成長が、足りない、もっと、圧倒的に、成長しなくては、ならない。成長しなくては、生き残れない。成長 or DIE。それこそが、唯一の、真理となった。でも、なにが成長なのか?どうやってはかる?それはもちろん、金だ。ぼくはこれ以上に貪欲になれないだろう…
とうとう、30代も、半ばを、過ぎようとしている。ぼくは、手元のメモに、書き出してみた。梶井基次郎 31織田作之助 33芥川龍之介 35太宰治 38彼らの年を、順番に、追い越していく。仮に、70くらいまで生きるとしても、もう、その半分を、生き終えてしまった…
停車のたびに人が乗り降りした。ぼくの隣に座っていた女の子たちは気持ちのよい微笑みと爽やかな香りを残して新神戸で降りていった。草原の向こうに見える木立みたいな子たちだった。ぼくは3列シートの通路側の席に座っていた。新幹線に乗っている間、車窓の…
「私のこと、都合のいい女だと思ってる?」彼女は言った。ぼくらは有楽町のグレードの高いカフェでブランチをしていた。クリームソースのパスタとグリーンカレー風味のパスタだった。絶妙なアルデンテだった。そして上品ながら繊細な味わいをしていた。「そ…
もう働きたくない、これ以上、毎日、十何時間も働くような生活を、五年も、十年も、二十年も、続けたく、ない。これは、ぼくの強い思いで、ぼくが、多少なりとも幸せに生きるための、最低限の、条件であるが、どうにもかなえられそうにないのが、とても、つ…
あまりにも、毎日、暑すぎて、いつ、倒れるとも、分からない。街は、コンクリートに覆われ、あまりにも、照り返しが強く、まるで、地獄だ。どうしようもなくひどい暑さは、生物としてのぼくの体の限界を、容易に超えるらしく、暑さを感じていても、まったく…
がんばろうと思っても、限界が、ある。いつの間にか、 年をとり、体が、言うことを、聞かなくなる。好きな仕事だと、思っていても、いつの間にか、そのことを、忘れてしまう。 ぼくの力が、ぼくの手から、砂粒のように、するすると、流れおちてしまう。二度…
死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死…
神様に人生を捧げるように、仕事に生活のすべてを捧げる人がいる。そんな人たちが、うらやましい。ぼくも、かたちの上では、仕事のためにすべてを投げ出すことはできる。残業と休日出勤の時間を捻出するために、プライベートを捨てることができる。でも、内…
始まりとともに 終わりを 予感するそんな人間に ぼくは なった希望の鼓動が聞こえると すぐさま 中絶するそんな人間に ぼくは なったでも 終わりを 始める ことは難しい続いてほしいわけでは 決して ないそれどころか 一刻も早く 飛び出したいそれでも 終わ…
いい人たちばかり、ぼくの職場は、本当に、いい人たちばかりだ。同僚たちとは、笑いあい、上司らは、ぼくの将来のことを、真剣に、考えてくれている。ぼくが辞めそうになったときは、やさしく、声をかけてくれ、いつもよりも、ぼくのことを、見ていてくれた…
自分が、不幸だと、人の、不幸を聞くと、安心してしまう。直視したくない感情が、生まれている。猛烈な日差しにさらされて倒れそうな街のティッシュ配りが、喫茶店で涼んでいるカップルを見てどう思うだろうか。彼は、彼らを祝福できるだろうか。酷暑のコン…
耐えられなくなってきて、不安だけがつのる。毎日の残業にも、休日出勤にも、もう限界のようだ。悪い会社ではない。まったくもって、ましな方だ。でも、今の生活を続けることに、疲れてしまった。体を、壊すほどではない。でも、自分の時間が、もてない。プ…
静かに 消えてゆく 人がいる誰にも 訴えることなく声を 荒げることなく苦しみを つぶやくことなく笑顔のニュアンスを 変えるわけでもない消えてゆく時でさえ 静かな 人がいる淡々と 仕事をすることに 変わりなく毎晩の 妻との食事に 変わりなくテレビも見る…
楽しく生きる 明日ただ存在する 今日忘れてしまった 昨日携帯電話 新しい「希望」「学習」 無益の象徴としての「食事」 生きるのを 忘れるための「友達」 永遠の隣人髪を切りたく なった明日のことは どうにも わかりません「能力」 過去の栄光 ぼくを 不幸…
さてと 会社を 変えたいけれど まともな会社は あるのかしら 転職サイトを 見ていても いくつも いくつも 見ていても 不動産 IT 電話回線 あやしい会社 ばかりだな 聞いたことある 名前の会社は ほとんど ひとつも 無いんだな それはいいとして まともな 会…
悲しい スカートの下夜の山手線よりも早くロックンロールよりも早く彼女の吐息よりも早く駆け抜けてゆきたいアンプリファイアから 流れ出す コードG街のネオンの またたきの 瞬間現実を超えて 幻よりも鮮明にここにいながら どこにいるのでもない電子よりも …
調子が悪く、病院へ行った。喉の調子が、おかしい。奥の方に、ずっとなにかがひっかかっているような気がする。そのもっと奥の方、食道にも、引きつるような感じがある。この不快感は、ストレスと関係しているような気がする。ノルマのプレッシャーが大きく…
転職、もう仕事が耐えられそうになくなり、再度の、転職を、試みているが、どうにも、失望ばかりが、つのり、やりきれない。就職活動のときから、ずっと感じている、この社会で幸せに生きるのが、とても難しそうだという感覚、社会人がみな、ぼくと同じ人間…