東京ちんこ日記

生。社会。すべてが、ちんこ。

銀座和光 (東京ちんこ建築)

言わずと知れた銀座の中心である。四丁目の交差点の角にあり、道向かいは三越ドトールだが、このドトールカフェオレ1杯500円するクレイジーなドトールで、川崎にある24時間営業のドトールと並ぶドトール好きには有名な店だと思う。川崎のドトールは繁華街の真ん中にあったがもう潰れているかもしれない。ぼくはそこでキャバクラだがなにかそういった店に勤務を始めるに際しての、女の子と店長らしき男との会話を聞いたことがある。「あわよくば"やりたい"んだよ、だから、"やれる可能性"を感じさせてくださいね」というのが男が女に特に伝えたいことのようだった。

 

渡辺 仁の設計によるネオ・ルネサンス様式の建物である。交差点に沿った緩やかな女性的とも言える曲面が美しい。

 

神奈川のいい育ちの女性がちょっとしたフォーマルな訪問にここのお菓子を買って持参していた。その出来事に銀座和光クラス感を感じさせる。

 

ここの時計塔はゴジラの第1作目で破壊されたが、現実と虚構の狭間に落ち込んでしまった人々が映画を見た後で本当にこの時計台が破壊されたのかを確認しにきた。和光は激怒し「銀座のステータスシンボルを台無しにするな」と東宝に猛抗議をいれたが「東宝日劇ゴジラに壊されておりますので……」とよくわからないなだめ方をされたらしい。

 

これを書きながらNHKを見ていたら諏訪淳なる凄まじい写実表現をする画家の番組をやっていたが満州で餓死した祖母の死体の絵を描くために生前の満州での祖母の足跡をたどる番組だった。満州でのおぞましい歴史はぼくは少ししか触れたことがないが村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」や里見弴の短編が強く記憶に残っている。番組の中で「(敗戦後は)国民はゴミクズ以下の存在だった」という趣旨の満州からの引き揚げ経験者の老人の発言が印象的だった。諏訪淳のような画家の存在に驚いたし彼を取り上げるNHKはやはり只者ではないと思った。

 

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